
真相究明はちょっと脇に置いた巻
収録されているのは、淋しさから援助交際に手を染めてしまった
女子高生の物語「真相」、会社を大きくしたいと焦る跡取りが
会社の金に手をつけてしまうちょっと長めのエピソード「悪魔の罠」。
アクサル弁護士事務所で起きた背任横領・殺人・放火事件の真相究明は
ちょっと脇に置かれているが、その一方で遺児の二ノ宮エミが真船検事と対峙する場面があり、
主眼のサスペンス性は失われていない。
「真相」では援助交際に手を染めた本橋望が淋しさと自己嫌悪から立ち直る様が
丁寧に描かれていて、それをエミが暖かく支えようとする。
「悪魔の罠」では父親を思う気持ちからとっさに偽証してしまった健気な直哉君と
横領の無実を主張しながらも直哉君の偽証の辛さを受け止める成田、
不良だった過去から立ち直ろうとする跡取りの竜哉と
昔気質の社長・和郎、それぞれの葛藤が見所。
単行本未収録分のエピソードではいよいよアクサル事件の真相が明らかになり始める。
これからもまだまだ目が離せない作品だ。
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